釜山・甘川文化村は北朝鮮難民の村からアートの街に変貌した奇跡の村

甘川文化村

甘川文化村(カムチョンムナマウル)は釜山では有名な観光地の一つ。

家がカラフルな色合いになっており、「韓国のマチュピチュ」「韓国のサントリーニ」などと言われています。
アートな雰囲気が強い街ですが、発祥は戦時中に北朝鮮から逃れてきた人たちが住み着いたところからということで、色々と面白い背景がありそうです。

今回は、釜山の甘川文化村について体験談を元に詳しくご紹介していきたいと思います。

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甘川文化村(カムチョンムナマウル:부산 감천문화마을)とは?

甘川文化村の全景

釜山の甘川文化村は、1950年代の朝鮮戦争で避難してきた北朝鮮民が作った村。

その後、荒廃した工業地域となったが、2000年代初頭に再開発され、現代アートや文化の中心地として生まれ変わった。
古い倉庫や工場跡地を利用し、ギャラリーやカフェ、アートスペースなどが立ち並び、アートやデザイン愛好家にとって人気のスポットとなっている。

また、カラフルで独特な壁画が特徴であり、歩くだけでも楽しめる。
北朝鮮からの避難民がちまちま塗ったわけじゃなく、芸術家が街起こしをしたということです。

甘川文化村は、過去の遺産と現代の文化が融合した、釜山の魅力的な観光地の一つである。

釜山の醍醐味は、中華街のロシアや中央アジア文化、アメリカの占領下の影響、甘川文化村の北朝鮮避難民の文化など様々な文化が入り雑じっていることです。
日本が豊臣秀吉時代に釜山に攻めて行った歴史や、大日本帝国時代には占領してましたから、日本文化も混じっています。
まさに、文化のサラダボウルと言えるでしょう。

甘川文化村の場所と行き方は?


住所:203 Gamnae 2-ro, Saha-gu, Busan, 韓国

釜山駅から南西の方角の、ちょっとした山間にある。

釜山駅から甘川文化村へ行くには?

方法としては大きく分けて以下の3種類

  • 釜山駅→土城駅→徒歩
  • タクシーで行く
  • バスで行く

釜山駅からの距離は3km程度なので、かなり近いと言える。
タクシーでも電車でもおよそ30分程度。

タクシーでも1000円程度なので、複数人で行くならホテルから直接行くのもアリだろう。

釜山駅から甘川までの道のり

電車で行ったとしても、最寄駅からはそこそこ距離があるのと坂道なので、やはりタクシーで行く方が楽ではある。
ただ、徒歩で行くと、町並みが少しづつ見えてくるので、それを楽しみながら行くというのも悪くはない。

釜山 甘川文化村に行ってみた体験談

ガイドブックで甘川文化村は北朝鮮からの避難民が作った村と書いてあるのを見た時に行きたくなりました。
北朝鮮マニアの私は北朝鮮関連のものは、しらみつぶしに行きたくなるのです。
北朝鮮から朝鮮戦争時に避難した避難民の村!?どんなところだろうか?!と知りたくなりました。

私と先輩の軍団長は釜山に一緒に東横イン釜山駅前へ滞在し、クイーンビートル号のフェリーで博多に帰る予定でした。
フェリーの集合時刻は2時くらいで、まだ時間が少しあるから、軍団長が思い立ったように「チャルガチ市場に行こう!」と言い出しました。
チャルガチ市場が何なのかいまいち良くわからないし、私は甘川文化村に興味があったので行くか行かないか迷ってる間に、軍団長は先に出てしまいました。

東横インの可愛らしい受付に聞いたら、甘川文化村へは、バスで行くか、タクシーで行けるらしいのです。
タクシーも流しのタクシーがあるから拾えば良いみたいなことを言われました。

バスだと乗り遅れたら、博多に帰れなくなるから、タクシーを選択しようと思いました。
さっそく、軍団長を追いかけるように釜山駅から電車に乗ってチャルガチ市場の駅に向かいます。

チャルガチ市場の駅に到着し、少し歩くとアメリカの闇市だった所が目の前にありました。
まさに、昔は闇市だったのだろうな…的な雰囲気が残っていました。

話を戻すと、軍団長がなかなか見つかりません。
「どこにいるの?あー、アメリカの闇市?そこから、こっち来て。今、食事をしてるから。」
と言われて説明されても、わかりません。
「すいません!時間がないから甘川文化村にひとりで行きます!」
と告げて、甘川文化村にタクシーで向かうことにしました。

タクシーからは素晴らしいカラフルな街並みが…

流しのタクシーに乗り込んで「甘川文化村」と書かれた漢字を見せます。
「オルマエヨ?(いくらですか?)」
と聞くと、1000円以内くらいで着くようです。


タクシーからはカラフルな光景が見えます。

北朝鮮の雰囲気はない…?

北朝鮮の避難民の村と言うことで若干緊張はしてました。
実際に到着すると北朝鮮の雰囲気は、全くと言って良いほど感じられませんでした。
避難民の人たちに話を家を訪ねて聞いたら違うのかも知れませんが…

東洋のマチュ・ピチュとも言えるカラフルな風景が広がっていました。
良い意味で生活感のある寂れた風景です。

例えるなら、キューバ旅行に行った時の共産圏的な寂れたカラフルな風景を思い出しました。
チュニジアには行ったことはないですが、同様に鮮やかなブルーの色をした観光地があるようですね。
甘川文化村の場合には、2009年にマチュ・ピチュプロジェクトの一環としてカラフルな街並みになったようですね。

街の雰囲気は観光地

甘川文化村に着くと、到着して、数十メートルくらいのところにトイレがありましたから借りました。
良い意味で田舎の観光地っぽく、2階に上がって使うコンクリートの無機質なトイレでした。

入り口付近には、携帯ショップみたいな雰囲気の雑貨屋がありました。
韓国を売りにした帽子などグッズや携帯なども売られていました。

2店舗目には韓国の国旗が入った帽子やハングルで書かれたプリントシャツがありました。
眼鏡を掛けた「ザ・韓国人」みたいな70年代のオバチャンみたいな親切な店員でした。
親切で試着をさせてくれましたから、2種類のサイズを着てみて、白と黒と青いシャツがあったと思いますが、白いシャツを買いましたね。
帽子も白と青で迷いましたけど青を買いました。

歩を進めると、東洋のマチュ・ピチュとも言えるカラフルな家を店と店の間から一望できる場所があったので、写真を撮りました。

キーホルダー屋さんにも行きましたが、韓国の酒の瓶のキーホルダーなどで、他でも買える気がしたから買いませんでしたね。
オルゴール屋さんもあって、木の精巧なオルゴールがありました。
壊れないように持って帰れば買ってみるのもありかも知れません。

更に登ると結婚式もどきみたいなのをやっていました。
集まって韓服やチマチョゴリを着ている男女が写真撮影をしていましたね。

北朝鮮からの朝鮮戦争時の避難民の村とは言え、悲壮感漂う雰囲気ではなく、むしろ観光地です。
もしも、カラフルな家の家庭を一軒一軒訪ねたら、当時の話も聞けるかも知れませんけど、そこまでの時間も無いので、タクシーに乗り、
数百メートル進んだら最寄の土城駅に着きました。

来る時とは違い、土城駅からダイレクトに釜山駅へ帰れました。
帰る時の方が早く着いた気もします。

「HERO」「サム、マイウェイ」などの映画ロケ地としても使われた

後から知りましたが、木村拓哉主演の【HERO】、横浜流星主演の【Mimi】でも甘川文化村が使われたようです。
また、韓国映画の【サム、マイウェイ〜恋の一発逆転!〜】【ルシッド・ドリーム 】【赤道の男】など様々な映画のシーンにも使われているようです。

映画のワンシーンに思いを馳せながら、同じ場所に立ってみるのも一興ですね。

この記事を読んでる人もいつか映画に出演するようになった暁には、甘川文化村に行けるかも知れませんよね。

甘川文化村まとめ

北朝鮮マニアの私としては、もっと北朝鮮が感じられる部分が欲しかったですけど、朝鮮戦争は1950年6月25日 – 1953年7月27日の話ですから、一般の人々に取っては、遥か昔の話になるのかも知れませんね。

北朝鮮の冷麺などを提供しているような店は見た感じでは見当たらなかったですね。
歴史的なモニュメントも特に見当たりませんでした。

アートやデザイン好きな方であれば、歩いているだけでも楽しめるエリアだし、釜山駅からもそこそこ近いので、是非行ってみてください。

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