金井山城(クムジョンサンソン)は釜山エリアの山にある城壁・城跡。
ここで自家製マッコリを作られたことが始まりとなり、金井山城村は韓国で最も有名なマッコリの醸造エリアとなっている。
いわば、マッコリの聖地ともいえる場所。
今回は、金井山城(クムジョンサンソン)マッコリについて、実際に現地に行った体験談を交えつつ、詳しくご紹介していきます。
金井山城マッコリとは?
金井山城(クムジョンサンソン)のマッコリは、韓国で唯一、郷土民俗酒に指定されている。
1700年代に倭寇の侵略に備えて金井山城を築城する時に、マッコリを労働者に振る舞ったのが金井山城マッコリが有名になる始まりのようです。
このマッコリに使う麹の歴史は500年以上続いているらしく、密造酒取り締まりの時期には、マッコリの麹を持って子供を置いてでも逃げたそうです。
そんな伝統的なマッコリを作っているのが、金井山城のマッコリ醸造所となります。
住所 | 釜山広域市金正区金城洞554番地 |
公式サイト | https://sanmak.kr/ |
金井山城マッコリ醸造所への行き方
マッコリ醸造所は金井山城村にあります。
残念ながら、山の中なので電車は近くを通っていませんので、以下の方法になります。
- バスで行く
- タクシーで行く
バスの場合、温泉場駅から、203番のバスに乗ると、40分ほどで近くの停留所まで行ってくれるのでスムーズに行けるでしょう。
温泉場駅からは4km程度の距離なので、複数人で行くのであれば、タクシーで行くというのも手ではあると思います。2000円程度で着くと思います。
金井山城のマッコリ作り体験談
金井山城のマッコリを見学に行った話をしたいと思います。
天然マッコリに興味を持ったキッカケ
昔からマッコリは甘い酒だから、辛い酒が飲めない時代にもマッコリを飲んでました。
ただ、マッコリには人工甘味料が含まれているので気にはなっていました。
舌が敏感なので、人工甘味料などに敏感に身体が反応してしまうのです。
北朝鮮に行った時に飲んだマッコリは甘味料の入っていないマッコリでした。
プクーっと自然な泡が出ていて、人工的な炭酸では無かったです。
こうした天然のマッコリをいつか作りたいなと思っていました。
釜山でマッコリの巨匠がいると知る
北朝鮮にマッコリ作りに行くのも不可能ではないかも知れませんが、釜山の方が船で持って帰れますから、釜山で作ることにしました。
2023年にソウルに行くもののマッコリは最低2日前に予約してないと作れないと言われて断念しました。
ソウルから釜山に寄りましたが、釜山には1日しか滞在しませんでしたから、マッコリを作る時間はありませんでした。
日本に帰った時に釜山のガイドブックを見て、金井山城と言う場所で釜山でマッコリ体験が出来ると知りました。
後になって、やはり、釜山でマッコリを作れば良かったと後悔しましたから、ネットで連絡先に電話したら最初は観光案内所?みたいな所に繋がって、マッコリの関係者の電話番号を教えてくれました。
2024年の正月に向かうかも知れないとメールやラインで連絡しました。
しかし、正月は寒いから避けました。
山は寒いイメージがあったからです。
結局、2024年のゴールデンウィークに釜山へ向かうことにしました。
猛烈に揺れるバスで山へ
マッコリの達人に1ヶ月前に連絡すると温泉場駅から、203番のバスで山に向かうと良いと言われました。
温泉場駅には2023年にも行きましたが、203番のバスは駅の向かいでしたから、灯台下暗しとは、このことでしょう。
203番のバスは10分くらい待つと直ぐに来ました。
山に入るとあまりにも左右に揺れて殺人的なバスでした。
山道も細くてヤバく感じましたね。
ビックリしたのは山は案外暑いと言うことでした。
海風で寒い釜山よりも暖かいのは良かったです。
日本の電話が掛かってきましたが、通話代が掛かるといけないから切ってもらいました。
電波もしっかり通じます。
マッコリ道?!
バス停がマッコリ作りの事務所の前で停まりました。
事務所に行くと、「ここじゃないです。ここから歩いて5分くらいです。」と言われました。
案外、気温が高いので、半袖で歩けました。
山なのに気温が高いのは嬉しい誤算でした。
ガイドブックには数℃低いと書いてありましたからね。
マッコリ作りの場所に着きました。
マッコリを作る前にマッコリのビデオを見たりとか武道で言うところの【道】に通じる気もするのです。
同じ東アジアだから、道を求める精神は似ているのかも知れませんね。
マッコリの麹見学
今回は予約していなかったので麹を踏み踏みして固める作業は出来ませんでしたけど、麹の保存場所を見学しました。
クワガタムシを保存する場所みたいに、やや暗くて静かです。
クワガタムシも菌糸の中で幼虫から成虫になるから似たようなものかも知れませんね。
子供の頃に、黒蜜をカブトムシに与えていたら、プクーっと泡がひとつくらい上がったのは、当時は不思議に思っていましたけど、アルコール発酵だったのでしょうね。
アルコール発酵すると二酸化炭素が発生するから泡が出てくるのです。
糖からエタノールと二酸化炭素ができるようです。
化学反応式を下記に示しておきます。
C6H12O6 → 2CH3CH2OH + 2CO2
人類は山の中で樹液などが自然発酵するのを見つけて、アルコールを発見したと言う説があります。
猿などが果物を木ノ窪みに入れたら自然発酵したのがアルコールだと言う説もあります。
マッコリの博物館にもお邪魔してマッコリを作る道具も見学しました。
なんだか古い農家にある漉し器みたいなものや脱穀機に似たようなものがありました。
本物のマッコリを試飲?!
さて、マッコリを作る女性が完成したマッコリをボウルに移してくれました。
水で薄めるのか聞いてきましたけど、そのままが良いと言うとビックリされました。
15度くらいはあるようです。
手で絞るように言われましたから、手でザルに押し付けて絞りました。
絞りかすも食べてみて良いと言われましたから、絞りかすを食べたら、酔っぱらう感じでした。
マッコリは非常に甘くて美味しくて、一杯飲んだだけでホロ酔いする感じでした。
マッコリ作りの秘伝?!
マッコリ作りを教えてくださいました。
ボウルに米と麹を入れて、揉みほぐすということで、しっかり揉みほぐした方が良いと言われました。
揉みほぐしをしっかりとすることにより、甘味や旨味がしっかり出るようです。
韓国の米は日本よりも固い気がしました。
後から調べたら、米は蒸すようですね。
秘伝としては、マッコリを作る時に使う水は水道水はダメで、蒸留水もダメだと言われました。
ミネラルウォーターのみを使うということでした。
金井山城は空気も水も綺麗だからマッコリを作るには良い環境のようです。
ボトルに入れておくと、まずは米が水を吸収して水が無くなるようです。
何日後かに泡が数日間上がってきて、さらに何日間か置いておくと泡があまり出なくなって完成と言われました。
「ポゴルポゴルポゴル…タ」と擬音で説明してくれたのが印象的でした。
最後のタが何を意味するのが、あまりわかりませんでしたが、液体を通って空気中に出るとかですかね?
気温は25℃を超えない場所に置いておくことが大事と言われました。
マッコリを使った石鹸や皿洗い石鹸が、4000ウォン(日本円で400円くらい)でありましたから、ひとつずつ購入しました。
麹も14000ウォン(日本円で1400円くらい)で買えました。
アヒルが食べられるアヒル食堂
マッコリを作った後はマッコリ工場と事務所の間にある食堂でアヒルを食べました。
味は鶏肉と豚肉の中間みたいな味わいでしたね。
北でも食べましたが、その時には焼き肉にして食べましたが、今回は赤い香辛料がついてました。
アヒルが少しかと思ってましたが、野菜などを入れたら大量でした。
食堂のおばさんが、「マニ(沢山)」と言ってました。
ドングリのゼリーみたいなものに、野菜をたっぷりつけてサービスしてくれて親切でした。
余ったものは持ち帰りできましたね。
店に勤めているのか、親戚の娘かは知りませんが、親切にしてくれました。
私のインスタを聞いてきましたから、見せましたが、フレンドリクエストは「インスタはあまり見ないから。」と遠回しに避けてました。
あまり、外部と連絡を取りたがる感じでは無かったです。
金井山城(クムジョンサンソン)マッコリまとめ
日本で酒を作ると密造になりますけど、韓国ではマッコリ作りの見学や体験ができます。
日本ではパンを作る時にアルコール発酵してつくるぶんには問題ないようですから、マッコリパンなら大丈夫かも知れません。
しかし、法律的に詳しいことは分かりませんし、法律も変わるかも知れませんから、日本では造らないようにしたが良いと思います。
韓国に来てマッコリ造りを見学するのが無難でしょうね。
釜山に行くのであれば、釜山(プサン)で1万円以下!コスパ良しの人気中級ホテル5選!の記事も参考にどうぞ。
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